和本昭和61931版女性思想家只野真葛「真葛がはら」1冊/古書古文書/和紙に活版です。


54丁。半紙本。和紙に活版。奥付あり。

z19b-139
z19b-140
z19b-141
z19b-142
z19b-143
z19b-144
z19b-145
z19b-146
z19b-147
z19b-148


『データ』

【書名】 真葛がはら

【巻冊】 1

【著者】 只野真葛(江戸中期,仙台藩医で『赤蝦夷風説考』の著者工藤平助の娘。名は綾子。江戸生まれ。明和9(1772)10歳で大火に遭い,苦しむ貧民に心を寄せ,のちのちまで続く経世済民の志を抱く。荷田蒼生子に古典を学び,村田春海に和文の才を認められ,また滝本流の書もよくした。仙台藩に奥勤めののち,家へ帰り母なきあとの家政をみる。36歳で,落ちぶれた工藤家復興を期して仙台藩士,1200石の只野伊賀行義の後妻となり仙台へ下る。江戸勤めの多い夫の留守を守りながら思索にふけり,55歳のとき,胸の想いを全3巻にまとめ『独考』と題して江戸の滝沢馬琴に送り,批評と出版を依頼する。馬琴は禁忌にふれる部分もあると出版に反対し,自ら『独考論』を著し真葛の論に反撃した。また,真葛の事跡がある程度明らかとなっているのは,馬琴が『兎園小説』に書き留めたゆえである。真葛は体系的な学問をしたわけではないが,国学,儒学,蘭学などのうえに独自の思想を築いていった。『独考』は偏りもあるが,江戸期の女性の手になる社会批判書であり,女性解放を叫ぶ書として評価できる。)

【成立】 昭和61931